「最高のトレーニング本」と称される不朽の名作との触れ込み。
B5の大きめサイズ、280ページ超のボリュームに恐れをなしそうですが、よく構造を見てみると、、、、。
本書のキモとなるのは、ランニングの経済性を向上させるというコンセプト。
有酸素生作業能VO2max 、ランニング速度、血中酸素濃度、乳酸曲線、酸素需要量など、ランニングに関係する各種曲線を見て、現時点のレース結果と目標から、設定すべきトレーニング強度トレーニングパフォーマンス向上のためのトレーニング方法を算出するところ。
VO2maxの計測とか、その数値算出自体が難しそうだったり、その計算が手間かかりそうだが。

ただ、そこに出てくるトレーニングレベル(イージー、マラソンペース、インターバルとかいろんなレベルで走って多段階変速機能を身につけよう)とか、VDOT(VーdotーO2max 1分間の酸素消費量に基づくレベル別の走力ものさし)とか使える情報は結構多い。

市民ランナーがこの本を丸ごと100%実践するのは難しい。
でも、記されている考え方を頭に入れて「ただただLSD」じゃなくて、「今日はイージーとインターバルと、、、」と走るペースを組み合わせて強度を上げる、とか学べることが多いと思う。


以下、主な目次構成
  1. トレーニングの基本要素
    1. トレーニングの要
    2. トレーニング強度の生理学
    3. 体力と強度の評価基準
    4. シーズンプログラム 
  2. 各トレーニングレベル
    1. レベル1 基礎構築  E イージー
    2. レベル2 マラソンペーストレーニング M マラソンペース 
    3. レベル3 閾値トレーニング T テンポ走とか 
    4. レベル4 インターバルトレーニング I インターバル 
    5. レベル5 レペティショントレーニング R レペティション 
    6. レベル6 補助的トレーニング 
  3. 体力向上のトレーニング 
    1. ホワイト スタートプログラム
    2. レッド 中級プログラム
    3. ブルー 上級プログラム
    4. ゴールド エリートプログラム
  4. レースのためのトレーニング
    1. レースに向けたトレーニング
    2. 800メートルのトレーニング
    3. 1500〜3000メートルのトレーニング
    4. クロスカントリーのトレーニング
    5. ハーフマラソンとマラソンのトレーニング